キロスキスタ・ルニフェラ
蜘蛛の巣のように木に張った姿が特徴的な蘭、キロスキスタ・ルニフェラ。
不思議な姿の蘭の花が咲きました。
ラン科キロスキスタ属 Chiloschista lunifera
キロスキスタ・ルニフェラは着生蘭の中でも、葉のない無葉蘭として知られています。
研究室へ来たばかりの頃は、本当に根だけの姿でした。
(下の写真ではもうすでに花芽が出始めていますが…)
根だけの姿はまさしく蜘蛛の巣のよう。
上の写真では乾いているので白っぽいですが…
お水をあげると、しっかりと緑色。
花はとても小さい花が花茎いっぱいにつきます。
ルニフェラはもう少し赤っぽい花なのですが、
この子はなんだかルニフェラとパリシーの間くらいの色をしています…。
少し花が咲くまでの過程を…。
蜘蛛の巣のように張った根の真ん中からちょこんと頭を出した花芽。
ぐんぐん
ぐんぐんと伸びて行きます。
だいたい根と同じくらいの長さになったかと思う頃、
気が付けば花茎の節々にコロコロと丸いものがついていました。
そう、こちらが蕾です。
蕾もだいぶ膨らみ、ひとつめの花が開きかかっています。
こうして、見事にたくさんの花を咲かせてくれました。
花の時期が長いのか、咲いたのは少し前なのですが、
今も変わらず咲いています。
研究室の中、なんだかこのあたりが甘い香りがするなあ、なんて思っていたら、
キロスキスタ・ルニフェラの香りでした。
チョコレートのような甘い香りです。
甘い甘い、良い香り。
幸せになるような、誘惑されるような香りにふわりと踊りだしてしまいそう。